ギャラリーに写真を提供していただいている写真家の千葉和浩さんにコラムを書いていただけることになりました。海外で生活し、色々な国に行かれる千葉さんならではのお話ですので、面白いこと請け合いです!


其の拾(03/09/13
其の玖(03/09/06
其の捌(03/08/13
其の漆(03/07/26
其の禄(03/06/07
其の伍(03/05/18
其の肆(03/05/13
其の参(03/05/03
其の弐(03/04/24
其の壱(03/04/12

03/09/13  ■其の拾

地球の裏からこんにちは! 其の拾

突然ですが10月7.8.9日の三日間、東京ビッグサイトで行われるactivecollectionエキシビションマッチへ行くことになりました。といっても、私がコンペに参加するわけではなく、フランスからフランソワ・プチとクロエ・ミノレに同行することになったのです。なにぶんにも彼ら生粋のフランス人には単独での日本行きは刺激が強すぎるのではという配慮からなのですが…。

我々日本人がアメリカやヨーロッパのアルファベット圏へ旅行するのなら、標識を読んで地図やガイドブックと照らすことができるので何とかなると思うのですが、アラビア語圏やインドやタイなど、まったくもって判読不能な文字の国となるとお手上げな状態と同じです。彼らに取っては日本語表記というのはまさにこの状態でストレスは200%といったところでしょう。最近都内では英語表記の案内も増えたとはいえまだまだ外国人には難しいのが現状です。

3日間の会期中は設置されたクライミングウォールでデモンストレーションやミニコンペがあるようです。私も少しばかり写真を展示させてもらえることになりましたので、よろしかったら足を運んでみてください。

Activecollectionのサイトはこちら
http://www.activecollection.com/

Activeshots.com/千葉和浩

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03/09/06  ■其の玖

地球の裏からこんにちは! 其の玖

すでに九月になりますが昨日、日本からは厳しい残暑と激しい夕立の知らせを聞きました。今度は日本が暑いようですね。こちらの酷暑の峠は8月半ばに去りました。その後は晴天続きながら乾燥した冷たい空気のいつもの夏に戻りました。

最近日本から訪れた人々がよく口にしている言葉は「思ったよりさむいね〜!?」です。日中の日向はよいのですが、朝晩はフリースが必要なほどで、最低気温は10度を割る日も出てきました。フォンテンブローへ訪れる予定の方々もご注意ください!ましてや、キャンプをしようという方は暖かいシュラフとダウンは持って損はありませんよ。

先週末久しぶりに家族でフォンテンブローへ行きました。楽しい午後のひと時を過ごして車へ戻るとなんだか変な感じです。直感で車の助手席の鍵穴に目をやるとドライバーでこじった痕が…!見事にやられました。車上狙いです。幸い荷物も置いてなかったので被害はドアの鍵だけでしたが、これからブロー、あるいはヨーロッパのクライミングに訪れる計画がある方はくれぐれもご注意ください。被害にあったのは人が多く出入りしている週末でした。人が多くてもわずかなすきを突いてドアを開けるようです。一番の防衛策はなんといっても車に物を置かないこと。それから、ダッシュボードと荷台のトノカバーを開け「何もないよ!」とアピールすることです。盗る物が無さそうなのに無理するほど泥棒もリスクは犯しません。徹底的に車の中をきれいにしてください。家の車もトノカバーがかかったままでやられましたので今度から初心に戻ります。トホホ…。因みに修理代は180ユーロでした、高い授業料ですね。

私の車はParisのナンバーでいわゆるローカルです。皆さんがよく使うユーロドライブの赤プレートは外人丸出しなのでくれぐれもご注意を!

というわけで、明日の土曜は電車でブローに行きます。車は修理中ですから。

Activeshots.com/千葉和浩

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03/08/13  ■其の

地球の裏からこんにちは! その捌

日本もようやく梅雨が明けたとの知らせが届きましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
友人からもらったメールには梅雨明け早々台風が来てなんだかもう秋みたいな感じ…なんて書いてありましたがどうなんでしょう?ホームページは朝日新聞に設定してあるので毎日日本のニュースがリアルに入ってくるのですが、あくまでも文字とほんの少しの画像だけです。実際の匂いというか雰囲気まではなかなか伝わりにくいですね。

さて、フランスも暑い!猛烈な暑さです。私が知っているかぎりではこんな夏は初めてですし、家族や友人に聞いてもとんでもない夏だそうです。

Paris市内の気温は連日38度を記録し、自宅、室内の温度も35度以上(!)になります。
これはヨーロッパには基本的に空調という設備は普及しておらず、オマケに建物の構造で壁が厚い断熱仕様になっているためです。冬は断熱効果が高くていいのですが、こう極端に暑い日が続くと壁にこもった熱が冷えず、一晩中30度以上をキープすることになります。夜になると外より室内が暑いなんてことになっています。おかげでよく眠れずいつまでこんな天気が続くのかと気を揉んでいます。

町の百貨店に扇風機を買いに行ったのですが時既に遅し…。
考えることは皆同じで、とっくの昔に扇風機は売り切れたようです。あと残る手段は風呂桶に水を張って一日に何回も水浴しながら仕事をしています。

照る照る坊主を逆さに吊るした甲斐あってか、今日の朝方は激しい雨が降りましたがそれもい気安めで、逆になんだか蒸し暑い一日となっています。

Activeshots.com/千葉和浩

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03/07/26  ■其の漆■

千葉和浩の地球の裏からこんにちは! 其の漆

ずいぶん御無沙汰してしまいました。

前回RocAwardについて報告いたしましたが、その後ず〜っと旅行続きで更新する時間がありませんでした。実はこれを書いているのも旅先の宿の部屋なのです…。先々週からLeccoのワールドカップ、シャモニーの世界選手権、セルシュバリエの招待コンペ、アルジェンティエールのボルダーコンペと続いています。これに参加するべく日本から選手が来ていて、皆さんの活躍をフィルムに収めるべく同行取材しているのです。現時点で皆さんに報告するべきことは、世界選手権ボルダーでの松島暁人さんの活躍とセルシュバリエでの小林ユカさんの活躍でしょう。

松島さんは国際規格のボルダーコンペへの参加経験はそれほど多くないようなのですが、ヨーロッパの有力選手に負けない活躍ぶりです。予選から得意の足ブラの連続で会場を大いに沸かせて、注目を集めていました。そして、並み居る競合を抑えてなんと5位で予選を通過し決勝進出を決めました。そして夕闇迫るシャモニーを舞台に行われた決勝では、6課題中3課題完登という大健闘で8位になりました。強烈な足ブラパフォーマンスは会場にとんでもないインパクトを与え、同行している私にジャッキーゴドフはじめフレッドローリンからもその実力を絶賛されました。

かたやユカさんはセルシュバリエのユースコンペで優勝を飾り、招待選手で争われるマスターコンペに招待されました。予選17番目のスタート順で登場したユカさんは大ハングを超え上部にさしかかりますが半ばでフォールしてしまいました。目の前のユカさんのを登りをファインダー越しに見ていたのですが、ルートはかなりフィジカルな要素が強く、ホールドも遠いようでした。残念ながら予選通過はなりませんでしたが、あと数手進んでいれば予選通過可能なレベルだったので今後に大いに期待できます。なんと言っても今回が初の国際規格のマスター大会だったのですから。

私の本業が忙しくてあまり詳細に報告できませんが、いくつかの写真をGalleryにアップしますのでご勘弁ください。なお詳しくは雑誌誌面上にて報告できる予定です。

では!

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03/06/07  ■其の禄■

千葉和浩の地球の裏からこんにちは! 其の禄

ようやく一週間に及ぶフォトコンテストが終わりました。
私の結果はというと6カテゴリー中、一位(!)をひとつ、二位をふたつ、三位をひとついただきました。計4点の入賞ということです。これも私とチームを組んでくれたFrancois PETITとChloeMINORETのおかげです。彼らはオーストリアとロシアでのワールドカップの合間を縫ってタイトなスケジュールのなか参加してくれました。この場を借りて改めて二人にはお礼を述べたいとおもいます。

一週間のあいだ主催者やフォトグラファーと過ごしたのですが、彼らからたくさんのことを学びました。
それぞれが自分の仕事をプロとしてこなしているということ。
主催者は万全のオーガナイズを心がけていましたし、クライマーはまたプロとして登りに徹する。しかもプロとしてスポンサーとの契約があるので、メディアに露出することが求められるわけです。撮影に際しても岩場にまで数点のウェアを持ち込んで「このルートではこれを、あちらではこの色がいいかな?」などと服を着替えているのです。また、撮影の時も天気には恵まれたのですが、日中は連日35℃近くになるほど。しかも、写真映りのいい岩場というとどうしても日当たりのよいところになるわけです。まるでフライパンの上で登るような過酷な条件のなかで「このムーブをもう一度やるか?」とか「注文があれば何でもいってくれ」などと素晴らしいプロ根性を見せてくれました。おかげで私も触発されて早朝夕暮れとかなりワガママな注文をさせてもらうことができ、今回の入賞につながったのだとおもいます。
それから余談ですがここに集まったクライマーたちの乗っている車というとアウディ、フォルクスワーゲンなどこちらでも高級車といわれるものが多いのです。それだけ収入があり生活に余裕があるということでしょう。クライミング人口が多く、スターを支えられるだけの土壌がある。やはりこういう所からもクライミング先進国ということを思い知らされました。日本じゃ無理だよ!という一言でかたづけないで、こんな風にクライミングが市民権を持てるよう皆で力を合わせてゆかなければいけないのだなと思いました。

フォトグラファーはといえば、アングルやムーブについてクライマー達に容赦なく要求しています。そんな姿勢からもプロ意識というものを垣間見ることができたのでした。「クライミングの合間に趣味で写真を撮ってるんじゃない!」という自信というか自覚が伝わってきました。日ごろ一人で仕事をして他のフォトグラファーのやり方というものに触れる機会のない自分にとっては本当にいい経験でした。今回スライドショーを通して写真のテクニックや撮影に対する姿勢やポリシーなどにいい影響を与えてくれた気がします。また実際一週間彼ら一緒に過ごしたことにより友人としての関係も築くことができたことが一番の収穫でした。今後もお互いに刺激しあってクライミング写真の質を上げて行くことで読者の皆さんにも還元できるものがあると考えています。

さて、肝心のお祭りの内容についてお話しましょう。
FFME(フランス山岳会)le Lot支部の主催で行われ、ひとりのフォトグラファーと二人のクライマーがチームとなって一週間岩場で写真を撮り、その写真でコンテストを争うというものでした。
カテゴリーはクライミンググレード6、7、8の三部門、フォール写真の部、和やかな岩場の写真の部、風景写真の部と全部で六部門です。当初五人招待されていたのですが、イタリア人のフォトグラファーが直前に怪我で欠席してしまい、結局4人になってしまいました。しかし、参加したフォトグラファーはフランスをはじめ海外で活躍するヤン・コルビー、ニコラ・ジョリー、サミュエル・ビエという有名人ばかりです。参加したクライマーも超有名人ばかり!サミュエルのチームはジェローム・プーヴォアとアレックス・シャボ、ニコラのチームはステファニー・ボデとリブ・サンゾ、ヤンのチームはロイック・フォッサーとピエール・ボランジェ、そしてわがチームはフランソワ・プチとクロエ・ミノレです。おまけにスペシャルゲストはデーブ・グラハム!よくもまあ、こんな田舎にそうそうたる顔ぶれが集まったものだ!というくらい豪華な顔ぶれでした。夜はというと連日豪華な晩餐でもてなしていただき大満足。一緒に喰らい、飲み、語っている相手を改めて考え、ようやく「フランスのクライミング社会に入れたんだな〜」と実感いたしました(涙)。まだ写真の整理ができていないのでデジカメ画像しかないのですが少しご覧ください。

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03/05/18  ■其の伍■

千葉和浩の地球の裏からこんにちは! 其の伍

先日、突然フランス山岳会からメールが届きました。
それは再来週の5月24日から6月1日までボルドー地方のle Lotというところで開かれるクライミングフェスティバルへの招待状でした。内容を読んでみると、期間中におこなわれるクライミングフォトコンテストとスライドショーへの招待です。突然の知らせに戸惑いつつも、フランス国内でフォトグラファーとして認められたことへの感慨深さもあり、もちろん参加を表明しました。

しかし勢いよく受けたものの、フランス語でスライドショーを30分こなすことを考えていませんでしたが…。まあ、何とかなるとタカをくくってやることにしましょう! 
フォトコンテストの内容はといえば、期間中に二人のクライマーと組んで6カテゴリーの写真にエントリーするとのこと。風景、レスト中、フォールの写真、グレードそれぞれ6、7、8、の写真ということで当然クライマーもフレンチグレード8を短期間で確実に登れる人じゃないとダメってことです…。幸いベルギーコンペで会ったクロエ・ミノレが私と一緒にやりたいと言ってくれたので話はすんなり決まりました。彼女の最初の提案ではパートナーはリブ・サンゾと言っていたのだけど、結局、フランソワ・プチになりました。さて、どうなる事やら…。

お祭りの中身は、この地方の岩場を広く紹介すると共にどこでもお馴染みのアクセス問題に関する討論、クライミングフォトコンテストとそれに参加するフォトグラファーによるスライドショー、それからボルダーコンペと岩場でのクライミング、最後にもちろん夜通しのクライマーの親睦を図るパーティー(個人的にはこれが一番楽しみデス…)と盛りだくさんの内容。参加するフォトグラファーの顔ぶれを見ると欧米で活躍するほとんどが名を連ねています。もちろんクライマーもトップ勢ばかり…。

今回フォトコンテストだけでなくボルダーコンペにも参加することにしました。岩場なら7cくらいは登れるんですがコンペとなると短時間に最高のパフォーマンスを発揮しなければならない難しさがあります。はっきりいって岩場とコンペは別物だと思うのですが自分がどのくらい通用するのか試してみたい気がします。無名でも強烈なクライマーがうようよしているフランス。ローカルコンペながらどんなレベルなのかということも次回お伝えできると思います。

こんな立派なお祭りが一週間ぶっ通しで開かれるなんて、ウ〜ム…やはりクライミング先進国ですね。日本でもこんな企画があれば楽しいと思いません?

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03/05/13  ■其の

千葉和浩の地球の裏からこんにちは! 其の肆

去る土曜日、久しぶりに自分のクライミングをしにフォンテンブローへ行きました。
天気は朝から快晴、初夏を思わせる陽気でした。自分のクライミングとは言っても一歳半になる坊主とヨメさんと一緒なので、限界グレードに打ち込むといった雰囲気ではなく、あくまでも久しぶりにのんびりしに行ったという程度のものなのですが。

エリアはエレファント。ブローの中でも最南部に位置し、メインのエリアからは距離があるせいかこんなにいい陽気でも人出は少なめです。また、ここは下地が良いので家族連れの姿が多く見られます。

そんなのどかな午後のひと時が一転して重苦しい雰囲気になってしまいました。
同行した友人の知り合いが家族でエリアに来たのですが、見ているうちにやってみたくなって友人の靴を借りて登り始めました。彼は以前クライミングの経験があり、自信があったのだと思います。ところがスラブを3メートルほど上がったところで足を滑らせて不意落ちしてしまいます。友人が下に居たのですが、予想外の出来事にうまくスポットすることもできなかったようです。足から着地したまではよかったのですが、そのまま尻餅をついてしまい本人は痛みでまったく動けず、ショック症状から寒気を催しています。とりあえず足指を自分で動かせることと足裏の感覚を確認して脊椎損傷はないかなという程度は理解できたのですが、病院で処置を受けなければということで救急車を呼んで搬出しました。せっかくの土曜日が一転して苦い思い出の日になってしまいました。後日聞いた診断結果は踵の骨と腰椎を圧迫骨折で全治3ヶ月だそうです。

今回の一件は、自分には事故は起きないと信じきっている私の目を覚ましてくれた出来事です。いくらクラッシュパッドがあるとはいえ、万能ではないということ。それからスポットの重要性も改めて考えさせられました。岩に登る以上、常にリスクを負っているということを肝に銘じた出来事でした。今回はいい話ではありませんでしたが、皆さんも普段忘れている事柄をもう一度考えるきっかけになればと思い書いてみました。

次回はまた明るい話題をお届けしますのでお楽しみに。

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03/05/03  ■其の参■

千葉和浩の地球の裏からこんにちは! 其の参

ベルギーでのコンペから戻ってまいりました。
理恵さんは残念ながら本来の力を発揮できなかったようです。
またすぐにワールドカップがありますので気持ちを切り替えてがんばってください!

今回の"GoldFinger W"と題されたこのコンペ、ベルギー山岳会やらさまざまな地元企業の協賛で毎年行われている国際規格の大会です。会場となったのはベルギーの首都ブリュッセル郊外の総合体育施設に併設された室内クライミングウォールで、高さは17mくらいでしょうか。ホームページやパンフレットで見た壁の雰囲気からはジムの常設壁でやるのか…といったイメージはしていたのですが、会場に入ってびっくり!それは、まさに初代Pump1号店にあった壁を髣髴させる傾斜なのでした。(デザインが古いってことです、ハイ…)一応カンテがあるものの、薄被りまっ平の壁がス〜っと上まで続いているそんな壁なのでした。ウェーブ型などいくつかの形状が違う壁が横方向に連続してつなげられている、素人目に見ればまあまあ凝った壁に見えるのでしょうが、ワールドクラスの大会にしては傾斜が足りないというのが率直な感想です。その上、ホールドのデザインが古い。単純なカチ系が多く、どちらかというと指力根性勝負みたいな、10年前のローカルコンペという感じです。これは常設の壁を使った弊害なのでしょう…。せめてホールドだけでも新しいデザインのスローパーやテクニカルなものを使っていればルート的にはもっといい内容になったのではという気もしました。

いっぽう、運営に関してはピカイチでした。ベルギー人はとても具体的なオーガナイズができる人達だということはヨーロッパ人の間でよく言われることですが、実にきめ細かな計らいをしておりました。一例を申しますと、選手及び選手団には基本的に一人のサポートスタッフをつけて送迎やら身の回りの世話、果てはコンペ後の観光案内まで全部まとめて面倒見ましょう!というものです。しかも、基本的に彼らは一人で4ヶ国語は話せますから頼りになることこの上ない。時間に関しても実にスムーズな運営で滞りなく進みます。フランスではこうは行きません。持ち前のラテン魂を思いっきり発揮してかなりおおらかな運営であります。分かりやすくいうと責任の所在があいまいで、結構いい加減なところが多いということですが…。今後、日本で国際規格の大会が開催された場合にもぜひ参考にしていただきたい点です。

さて、コンペが終わってその後はAlex Huber Liveと銘打ったスライドショーがありました。あの超人アレックス・フーバー自らマイクを握り、自身の生い立ちから最難のフリー、ビッグウォールフリー、果ては最近の8bフリーソロに至るまですばらしい映像と音楽で綴ります。

スライドショーの会場は体育館のフロアなのですが、ちょうどそこを見下ろす形で2回にはバーが併設されています。ベルギーといえばドイツと並ぶビール大国!無濾過のうまいビールやチェリーやフランボアーズを漬け込んだビールなどが目白押しです。同行の伸介さんはじめ私たちはそこに座ってビールを舐めながらの鑑賞と相成りました。ほろ酔い気分の私たちのすぐそばには先程までコンペに参加していた最強クライマー軍団が陣取っておりました。しかし、彼らはといえば、一向にスライドショーに興味を示さず、ひたすら仲間内で盛り上がっておりました。コンペクライマーとアルパイン系外岩イッちゃってる派とは興味の対象が違うということを如実にあらわしている風景が興味深かったです。

話は戻りますがフーバー、この人すごいですね。フリークライミングではOm、Open airという2本の9aを登り、ビッグウォールのオールフリーはエル・ニーニョ、フリーライダー、ゴールデンゲートという偉業を達成している。そしてつい最近、かれは8bのフリーソロに成功したということです。アルパインクライミングでもとんでもない活躍をしているようでまさに超人とは彼のことを指すのでしょう。実際少しだけ話すことができたのだけれど、でかくて、ごつい体に長髪&無精ひげまみれでまさに獣のようでした。「日本にはこないの?」と訊ねたら「今までそういう機会がなかったけれど、2〜3年のうちにはぜひ行ってみたいね」とのことでした。もし来たらスライドショーは必見ですね。お楽しみに!

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03/04/24  ■其の弐■

千葉和浩の地球の裏からこんにちは! 其の弐

ようやくスペインから戻ってまいりました。
Paris〜Spain(カタロニア地方)なんと片道1000キロ!13時間に及ぶ車の旅でした。ほぼ、成田〜Parisの飛行機と同じ時間です。私としては、養鶏場状態で飛行機の中にいるよりよっぽど快適ではあるのですが、やはり疲れました。

スペインでは理恵さん伸介さんと吉川さん、そして奥様の咲子さんの四人にお世話になりました。私は以前にもスペインへは行ったことがあったのですが、大西洋側のバスク地方でした。今回はどちらかというと地中海側に位置するカタロニア地方の山の中、なんとも素朴な場所でした。しか〜し!見渡すかぎりの岩岩岩!!!


"Terradetsを登るローカルプロクライマー(氏名不詳、女性です・・・。)"


しかも拓かれたエリアは駐車場のすぐそばばかりで、その気になればいたるところにとんでもない規模の岩場が作れる状態です。(まあ、南仏も似たような規模でもあるのですが…)これを見ると次世代のクライミング文化の中心地はスペインかな?という気にさせられます。

今回行ったメインのエリアはTerradets。フランス、スペイン国境に近いピレネーの山中です。(具体的な情報はエリアガイドにアップされるのをお待ちください!)新しいエリアの例外に漏れず長いルートが中心です。60メートルロープで一杯一杯ということもよくありますので、訪れる方は70メートルのロープを用意しましょう。ヨーロッパの最新のルートは70mロープでないと降りられないものも多くあります。すっぽ抜け事故にはくれぐれもご注意を!

さて、話は戻って理恵さんずいぶん調子よさそうでした。私がいた時点で8aレッドポイント、7c+オンサイトしていました。そして今頃はもっと調子を上げていることでしょう。実はこの週末、26日の土曜日に理恵さんはベルギーの招待コンペに出場します。ワールドカップ上位選手を集めてのコンペに招待されているのです。Pumpの女王様にぜひ世界の舞台で表彰台に乗ってもらいたいものですね。皆さんからも応援をお願いします。気になった方はこちらのhpをご覧ください。 http://www.bvkb.be/~klimax/KlimaxB/g4/affiche.htm

わたしも取材&応援に行きますので次回はベルギーの報告から…
では!

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03/04/12  ■其の壱■

千葉和浩の地球の裏からこんにちは! 其の壱

皆さんはじめまして。フォトグラファーの千葉和浩です。

このたびPumpの親方から直々にコラムを書かせていただけるというお話をいただいての登場です。果たしてどんな内容になるのか?あるいはいつまで続くのか?といったギモンやフアンはさておいて、とりあえず持ち前の根ポジ(根っからのポジティブあるいは無責任とも言う?) で行くことにしましょう。

ところでお前は何者だ?という極めて当たり前の質問に答えるべく、私が何者かということからお話したいと思います。

流れ流れてフランスへ来て、かれこれ二年になります。
こんな私も以前は東京で十数年にわたって普通の勤め人として暮らしておりました。サラリーマン時代は有給休暇と所定の休日をあわせて最大二ヶ月は休める!という破格の条件で働いており、おかげで休みをためては旅クライミングに出るという恵まれた生活をしておりました。

趣味で撮っていた写真と旅クライミングがうまくリンクしてサラリーマンとライター兼フォトグラファーといったことをしばらくやっておりましたが、クライマーにありがちな堅気の生活からのドロップアウトに近い状態に至り、結局妻と出会ったことで踏ん切りをつけました。

妻はフランス人なので将来的には海外に住むこともありうるのでサラリーマンは無理だろうということになったわけです。となると、どこでもやって行ける仕事を探さなければなりません。収入の大幅減という現実に目をつぶり、今の仕事を生業とする決心をしたわけです。予想より早めの引越しだったのですが、今までのところどうやらうまくやっております。コンペ取材やブローでのバム状態と相まって、そろそろこちらのクライミング界にもつながりが出来ました。今年はさらに仕事に力が入るような気がします。

明日からはPumpスタッフでもある木村理恵さんの撮影にスペインへ行くのでその報告から本格的にコラム連載を開始することにいたしましょう!

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■バックナンバー&リンク■

リンク

千葉さんのお仕事であるActiveshotsのページ:
フランスを訪れるクライマーへのサポートサービス:
http://members.aol.com/Chibakazuhiro/
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