大和撫子杯

REPORT


大阪店初! 女性クライマーの、女性クライマーによる、女性クライマーのためのイベントを開催しました!

    その名も    大和撫子 杯

はじめに・・・
 通常のコンペだと男女混合で行われることが多い。女性クラスが設けられている場合もあるが大抵はオープン(上級)クラスである。 最近のクライミングブームでは初心者、中級者にも女性クライマーが増えているのだが、男女混合の大会では女性を引き立てることも、表彰台の頂上へ立たせることも難しい。  また、男性と同じ課題を女性も登るのはリーチ的にも不利なのは明らかである。   そこで、より多くの女性クライマーにコンペの楽しさを実感していただこうと企画したのが今回の大会である。
初めての企画、そして増えているといってもコンペに参加していただけるクライマーは正直少ないだろう。。
だが、ここで参加者が少ないだろうから・・といって企画を投げてしまっては何も始まらない。。
  
すべてはここから始まる・・・。


2007年6月16日 ここパンプ大阪店で今までにないコンペが開催された。
女性限定コンペである。
第一回のこのコンペには西は広島県、東は千葉県や神奈川県、石川県や茨城県からの参加など、日本各地から大和撫子を目指す女性クライマーたちが集まった。

メインセッターにジャパンツアーで4年連続年間チャンピオンの成績を持つ木村理恵、そして数少ない国際ルートセッターの資格を持つ木村伸介が勤めた今回のコンペ。
参加カテゴリーはビギナー(初心者)、ミドル(中級者)、オープン(上級者)、シニアと4カテゴリーであったが、シニアの申込が少なかったため、シニアクラスをレベル別に他の3クラスに移動しての開催となった。
(今回は9時から9時半までの受付時間には全ての参加者がエントリーをすませことにスタッフも驚いた。通常のコンペだと時間にルーズな選手が多い中、今回の女性のみのコンペではしっかりと時間内に申込を済ませている。女性は基本的に時間をきっちりと見ているのだろう。)

今回のコンペは参加者が通常のコンペより少ない、ということもありルールが少し変わっている。通常行われる予選や決勝は行わず、ルートとボルダーを2ラウンドずつ、計4ラウンドで競技を行い、その総合点で順位を決めるというもの。ロープクライミングの経験がない初心者でも楽しめるようにビギナークラスはトップロープでの競技である。

ウォーミングアップ
受付を済ませた選手はコンペ開始までにウォーミングアップを行う。(上の写真)


「ラウンド1」はロープクライミング。ビギナークラスはフラッシング(他の人の登りをみてからトライできる)でトップロープ(すでにロープがトップにかけている状態)で行われ、最初にデモクライミングとして今回のメインセッターである木村理恵が課題を登ってみせる。少し簡単目に設定したラウンド1では垂壁から橋渡しをトラバースし、強傾斜の壁のコーナーへと入っていく課題でステミングや乗り込みがポイント。フラッシュということもあり、参加者5名全員が完登となった。

ミドルクラスはリードクライミングのオンサイトトライ。
緩傾斜に設定されたルートを順番にオンサイトでトライ。ひやひやとさせる場面もあったが参加した14名全員が見事に完登を果たした。
そしてオープンクラス。こちらもオンサイトでのトライで競技が行われた。
注目は今大会の最年少での参加、若干11歳の仲川優季。落ち着いた登りで上部まで進むも、ペース配分を間違え、タイムオーバーという無念の結果で完登に届かなかった。 その後も選手がトライしていくも、ルート設定が高難度で完登者が6名中、3名という結果に終わった。

ラウンド1ミドル 朝元浩子
(画像にマウスのポインタを合わせて待つと詳細が出ます。)


「ラウンド2」ではボルダリングでの競技。各カテゴリー3課題を制限時間50分程度で順番にトライしていく。
先ほどのルートで持久力を奪われた状態で瞬発力を試される。
今回は全クラスフラッシングでのトライとなるので最初にスタッフによるデモクライミングが行われたあと、競技が始まった。
ビギナークラスでは一番簡単な課題がスメアリングや足ブラでヒールフックというテクニカルなもの。それを避け、各選手スラブ課題にトライするものの、シビアなフットスタンスとバランスに大苦戦となり完登者がでないなか新城綾那がスラブ課題を見事に完登。しかしその他の選手は課題のチェックポイントに設けられたポイントを獲得するものの完登者はでなかった。


ミドルクラスでは1課題目のトラバース課題が足が悪く、足使いがポイント。全選手、余裕で最初のポイントを獲得するが、その先のフットワークで足を滑らせてのフォールが目立ち、リスキーな課題より・・と2課題目を選択する選手が多かった。
2課題目ではダイナミックムーブでのハイボルダー。女性には高度が高いので苦手と思われたが大半の選手が完登を果たした。
そして3課題目はカンテを登っていくラインでカチ力、バランスを問われるのだが、1,2課題で苦戦した選手たちが持ち時間がなく、あまりトライ出来ない中、白岩菜穂子が唯一の完登を果たしてラウンド2を終えた。

オープンクラスはというと。1課題目から両足スメアで始まるテクニカルなもの、スタートからスメアが滑り競技を終える選手もいるなかで時間に追われながらトライを行っていた。
また、2課題目は傾斜はないものの悪い手から遠くにあるフットスタンスに乗り込んでカチアンダーを取りに行くのだが、大半の選手が足に乗り込めず、アンダーをおさえれずに敗退。
3課題目に至っては、木村理恵によるデモクライミングでも完登出来なかったほどの悪い課題。小ルーフから足をトゥフックで体を支えてスローパー保持。緩傾斜に入りながらカチを取って行く課題なのだが梶山沙亜里がゴール手前までいくが最後のホールドを保持できず・・・完登者は出なかった。
最終的には梶山沙亜里が唯一の2課題目完登、3課題目のポイント獲得でトップでラウンドを終えた。

約50分のボルダーが終了したところで30分の小休止。
そして「ラウンド3」 ロープクライミングへと続く。

ラウンド2木村理恵デモクライミング ラウンド2オープン2課題目 藤原幸子

ラウンド2ミドル2課題目 小林敦子   ラウンド2ビギナー3課題目 新城綾那

ラウンド2オープン3課題目 梶山沙亜里  ラウンド2ミドル3課題目 神澤 淳子

     
「ラウンド3」
先ほどのボルダーで体力を使っているがラウンド3では再びロープクライミングへ。
まさに持久力が要求される。
ビギナークラスではラウンド1と同じくトップロープ、フラッシングで行われ、各選手がトライをしていったが大半の選手が疲れを隠しきれず、ラウンド1と違いフォールしていく。そんななか新城綾那がただ一人完登しトップで通過。長島風悠子、仙波恒子が終了点手前までいくものの、おしくもフォールし完登を逃して同着2で通過となった。

ミドルクラスでは先のラウンド2で体力を残していたのか5名の選手がトップまで登り、完登で通過。残り10名弱はラウンド2での疲労がでてきたのか、後藤典子が上部まで登り単独2位で通過するがその他の選手は2/3を越える選手はいなかった。

オープンクラスも波乱なラウンド。緩傾斜でのルートで大きく右へトラバースしていく、中盤にはコーナーでステミングで休めるポイントもあるが、制限時間があるので長い居は出来ず、後半へと続けていくのだが、ほとんどの選手が先ほどの疲れを隠しきれず、下部の方で落ちる選手もいた。
そんな中 、梶山沙亜里、井本美帆子の両名が2位と10手差以上をつけて完登してトップでラウンドを終えた。

ラウンド3ビギナー  ラウンド3ミドル 赤井美穂

ラウンド3オープン 井本美帆子


「ラウンド4」 最終ラウンド

最終ラウンドはリード壁を真ん中まで登る課題で行われ、課題設定はボルダーとなっているのだが安全のためトップロープを着用しての競技となる。
そして、今回は予選、決勝がない状態での競技なのだが、最後のこのラウンドのみは通常のコンペの決勝と同じように各カテゴリー順に1名ずつでのトライとなっている。

ビギナークラスでは最後の力を振り絞っての最終ラウンド。
疲れを考慮し、かかりのイイホールドを使いながらきついムーブのないルート調の課題ではショート課題ということもあってか。上部まで登る選手が多く、新城綾那、長島風悠子、磐槻万里子の3名が完登。
観客も沸いた。 ラウンド4は3人が同着1位なのだが総合で新城綾難の優勝となった。
そして2位に長島風悠子、3位に磐槻万里子 そしてラウンド4では完登とならなかったが総合で順位を上げた森綾香が同着3位となった。

ミドルクラスではカチをメインにしたルートとなり、上部でスローパーをおさえて一手出すのが核心となるルート。
さすがに各選手疲れを感じさせ、スローパーの両手保持の核心で大半の選手が敗退。赤井美穂、戸根木麻衣がスローパーからの一手を出すものの触ることが出来ずにフォール。
そんな中、白岩菜穂子が核心の一手を止め、見事に終了点をつかんで完登。全ラウンド完登で堂々の優勝を決めた。
核心で一手を出した赤井美穂、戸根木麻衣が同着2位。総合で順位を上げた宮重直子、神澤淳子が同着3位となった。

そしてオープンクラス。
出だしからボルダームーブの繰り返しで強傾斜をいくのだが上部に核心が待っている。左サイドプルホールドからアンバランスの中体を止めて右手で次のスローパーをクロスで抑える。
ここでも息が抜けず、そこから小ルーフへ入って抜け口の終了点を目指すのだが、核心のクロスでのスローパーがバランスが悪く、止める選手が出ない中、梶山沙亜里が余裕をみせて核心を抜け、最後の難関の小ハングも越え、見事に完登を果たした。
この登りに観客も大いに湧き、この瞬間に梶山の優勝も決定した。

総合で上がって来た井本美帆子が2位。3位に最年少参加者の仲川優季が入賞した。


ラウンド4ビギナー  ラウンド4ミドル 白岩菜穂子

ラウンド4オープン 梶山沙亜里  ラウンド4オープン 高橋 めぐみ

 

全てのラウンドが終了したところで閉会式へ。
今回は参加者の人数分の賞品を用意していたので上位陣のみではなく、全ての選手に賞品が送られた。
そして最後には意外なサプライズも・・・


今回は参加者の少なかったシニアクラス。
他のカテゴリーと一緒に競技を行ったのでシニアでの順位はつけず、二人揃っての入賞です。

シニアクラス表彰
左から朝元浩子 仙波恒子



ビギナークラスでは中学生ペアが上位を占めた。
先が楽しみである。

ビギナークラス表彰
左から長島風悠子、新城綾那、磐槻万里子、森綾香


ミドルクラスでは2位と3位が同着に。接戦を魅せてくれました。

ミドルクラス表彰
左から赤井美穂、戸根木麻衣、白岩菜穂子、宮重直子、神澤淳子



各クラス上位に賞品が渡ったところで残りの賞品をじゃんけん大会で勝った順に選んでいきます。
お相手はもちろん木村理恵。
賞品にはストラップをはじめ、DVDやクライミングパンツなど豪華なものも入ってますよ。

賞品を未だにゲットしていない選手だけで始まったじゃんけん大会。
用意されているのは残った選手の数と同じはずだが、1つ足りない・・・

最後の締めに始まったじゃんけん大会で続々と賞品をゲットしていきます。
クライミングパンツ、DVD、チョークやストラップ・・・。
そしてじゃんけんの弱い2名の選手が会場にとりこのされ・・残った賞品は1つ。

最後の最後までじゃんけんに負けた選手は・・・・賞品がない・・と思われたがここでサプライズ。

じゃんけんの弱かった最後の1人に用意されていたのはパンプオリジナルカラーの限定モカシム。
思いもしなかった賞品に会場もじゃんけんに負けた選手も大喜び。

よかったですね。

さぁ、そんなこんなで楽しかった女性限定コンペも終了です。
参加してくださった皆さん。スタッフのみなさん。お疲れ様でした。そして ありがとうございました。

今回の大会は始まりなのです。
来年ももちろんやります。今年以上にパワーアップして行う予定です。

来年もよろしくお願いします。

文:Takayaman 写真:河野誠一

ニュースへ戻る


Copyright (C)sport climbing center PUMP All Rights Reserved.